電車の中の時代小説と電子ブック
電車通勤はそれなりに楽しかった。
片道2時間のうち、1時間は電車の中。
読んだ、読んだ小説を。特に時代小説。中でも藤沢周平。
なぜか、好きですべての文庫本を読み切った。
いまでも本棚に並べて残してある。
ほかに北方健三。ハードボイルドから水滸伝、三国志、時代小説など
すべてそろえて、ワクワクしながら電車通勤も苦にならなかった。
佐藤雅美や 柴田錬三郎、上田秀人の時代小説も面白かった。
その文庫本のほとんどは後輩や、前進座の先輩に送ってしまったが。
それらは主人公の人生模様や、機微、気合みたいなものがサラリーマン人生の
自分にとって同化しているようで、張り切って頑張れる源泉のようなものだった。
しかし、今は電子ブックなる便利なものがあって、200円引きで手軽に楽しめる。
特に、上田秀人のシリーズものを新刊を待ちかねて検索し、購入している。
ただ、読んで疲れる。電子ブックの光のせいであろうか 眼力が老化している
せいであろうか。
もう一度 わが文庫棚から取り出して 青春を取り戻すことができるでしょうか。